ヘアサロン( 目黒区・世田谷区・神奈川)/
美容メーカー/ フォトスタジオ

美容室のリピート率が上がらないなら「店販」を見直す|売るためではなく、また来てもらうための仕組み

 

「新規のお客様は来ているのに、なかなか固定客が増えない」

「次回予約をすすめているけど、美容室のリピート率が思うように上がらない」

「店販を強化したいけど、スタッフがお客様に商品をすすめてくれない」

「店販が得意なスタッフと苦手なスタッフの差が大きい」

美容室を経営していると、こんな悩みを感じることがあります。

すると、

もっと新規集客を増やそう。

次回予約をもっと取ろう。

店販キャンペーンをしよう。

スタッフに商品知識を覚えてもらおう。

と考えることが多いと思います。

もちろん、どれも必要な取り組みです。

でも僕は、

「美容室のリピート率」と「店販」を別々の問題として考えていること自体が、成果につながりにくい原因になっていることもある

と思っています。

なぜなら店販は、本来「商品を売るためだけの仕事」ではないからです。

お客様が美容室から帰ったあとも、きれいな髪を維持する。

そして次回来店したときに、

「前回より髪の状態がいいですね」

と確認できる。

ここまでつながれば、店販は単なる売上ではなく、

美容室のリピート率を支える仕組み

になります。

今回は、美容室経営者が悩みやすい「リピート率」と「店販」を一つにつなげて考えてみます。

美容室のリピート率が上がらない原因は「退店後」にあるかもしれない

美容室では、来店中のサービスをとても大切にします。

カウンセリング。

カラー。

カット。

トリートメント。

接客。

仕上げ。

次回予約。

もちろん、すべて重要です。

でも、お客様が美容室で過ごすのは数時間です。

次回来店までが2ヶ月なら、その間には何十日もの自宅での時間があります。

つまり、

美容室できれいにした髪を、お客様が自宅でどう扱うか

まで考えなければ、本当の意味で髪を管理することは難しくなります。

美容室ではきれいだった。

でも数週間後にはパサついてしまった。

カラーが思ったより早く気になった。

まとまりにくくなった。

すると、お客様の中では、

「美容室に行った直後はよかったけど……」

という印象になることがあります。

ここで重要になるのがホームケアです。

そして、

美容室と次回来店までの空白期間をつなぐものの一つが店販

だと僕は考えています。

店販を「商品販売」と考えるとスタッフはすすめにくくなる

店販を勧めている
 

店販が伸びない美容室でよく聞くのが、

「スタッフが商品をすすめてくれない」

という悩みです。

でも、スタッフ側からすると、

「押し売りだと思われたくない」

「高いと思われそう」

「断られるのが嫌」

「商品を売るのが苦手」

という気持ちがあることもあります。

ここで、

「もっと店販を売ろう」

「今月は一人○万円目標」

と数字だけを追わせても、なかなか定着しません。

なぜならスタッフの中で、

店販=販売

になっているからです。

考え方を変えてみます。

例えば、

「今日カラーをしたので、できるだけこの状態を長く保つために、ご自宅ではこのケアを意識してください」

と伝える。

これは販売でしょうか。

僕は、

施術の続き

だと思っています。

美容室で100点の仕上がりをつくっても、自宅でのケアが合っていなければ、その状態を維持するのは難しくなります。

だから店販は、

商品を買ってもらうための提案ではなく、お客様の髪を次回来店まで管理するための提案

と考える。

この考え方をスタッフ全員で共有することが大切です。

店販購入率だけを見ても、本当の成果は分からない

美容室経営では、

店販売上。

店販比率。

購入人数。

一人あたり購入金額。

などを見ることがあります。

もちろん必要な数字です。

でも僕なら、その先も見ます。

例えば、

店販を購入したお客様と、購入していないお客様で美容室のリピート率に違いがあるのか。

次回予約率はどうなのか。

来店周期はどうなのか。

トリートメント継続率はどうなのか。

半年後の客単価はどうなのか。

ここまで見る。

なぜなら知りたいのは、

「商品が何本売れたか」だけではなく、「ホームケア提案によってお客様との関係がどう変わったか」

だからです。

もしホームケアを継続しているお客様の再来率が高いのであれば、店販は単なる物販売上ではありません。

顧客との関係を継続させるための重要な接点

になっている可能性があります。

本当の機会損失は「売れなかったこと」ではない

例えば、月300人のお客様が来店するとします。

その中でホームケアについて説明したお客様が100人。

残り200人には、ほとんど説明していなかった。

このとき、

「店販が何個売れたか」

だけを見ると、本当の問題が分からなくなります。

問題は、

200人のお客様に必要な提案ができていない可能性があること

です。

商品を買うかどうかを決めるのはお客様です。

でも、

必要な情報を伝えることは美容師の仕事だと思っています。

例えば、

「今の毛先は乾燥が出やすい状態なので、家ではこのケアを意識してください」

「カラーを続けていくなら、毎日のシャンプーも大切です」

「次回までこの状態を維持するために、乾かし方はここを意識してください」

こうした説明をしたうえで、必要なら商品を紹介する。

購入されなかったとしても、

お客様の髪を長期的に考えていることは伝わります。

だから見るべきなのは、

店販成約率だけではありません。

ホームケア提案率

も重要だと思います。

美容室のリピート率を上げるなら「次回予約」で終わらせない

美容室のリピート率を改善しようとすると、

「次回予約率を上げよう」

という話になりやすいと思います。

もちろん次回予約は大切です。

でも、

予約を取っただけでは本当のリピートではありません。

大切なのは、

実際にもう一度来店してもらうこと

です。

そこで店販やホームケアを一つの流れに組み込みます。

カウンセリング

施術

仕上がり確認

現在の髪の状態を説明

自宅でのケア方法を伝える

必要なホームケアを提案

次回来店の目安を説明

次回予約

次回来店時に髪の状態を確認する

ここまでを一つのサービスとして考えます。

すると次回予約も、

「次の予約を取ってください」

ではなくなります。

「今日からここをケアしていただいて、次回○週間後に状態を確認しましょう」

という提案に変わります。

これなら次回来店にも理由が生まれます。

店販が売れるスタッフと売れないスタッフの違いを「センス」で終わらせない

美容室では、

Aさんは店販が売れる。

Bさんは売れない。

という差が出ることがあります。

そのとき、

「Aさんは販売が上手だから」

で終わらせてしまうともったいないと思います。

Aさんは、

いつ商品を紹介しているのか。

どんな質問をしているのか。

どんな悩みに対して提案しているのか。

どんな言葉で説明しているのか。

次回来店とどうつなげているのか。

ここを分解します。

そして、成果が出ている流れをスタッフ全員で共有する。

すると、

個人の販売力だったものを、サロンの仕組みに変えることができます。

経営者がつくるべきなのは、

「店販が得意な美容師」

だけではありません。

誰が担当しても、お客様に必要なホームケアを一定以上の基準で提案できる美容室

だと思います。

「何を売るか」より「なぜ必要なのか」を教育する

店販で教育する

店販教育というと、

商品の成分。

価格。

使用量。

使用方法。

特徴。

を覚える研修になりがちです。

もちろん商品知識は必要です。

でも、それだけではお客様への提案にはつながりません。

スタッフに必要なのは、

診断 → 原因 → 改善 → 未来設計

まで考える力です。

例えば、

毛先がパサついている。

では、なぜパサついているのか。

カラーなのか。

アイロンなのか。

乾かし方なのか。

紫外線なのか。

ケア方法が合っていないのか。

原因を考える。

そのうえで、

美容室では何をするのか。

自宅では何をしてもらうのか。

次回来店までにどんな状態を目指すのか。

を設計する。

ここまでできれば、

「この商品がおすすめです」

ではなく、

「あなたの髪には、なぜこのケアが必要なのか」

を説明できる美容師になります。

店販を美容室のリピート率につなげるKPIをつくる

ここまで考えると、店販にも今までとは少し違ったKPIをつくれます。

例えば、

① ホームケア説明率

何人のお客様に自宅でのケア方法を説明できたか。

② 店販提案率

必要なお客様に商品まで提案できたか。

③ 店販購入率

提案したお客様のうち何人が購入したか。

④ 次回予約率

ホームケア提案後に次回来店の約束までできたか。

⑤ 実来店リピート率

予約したお客様が実際に再来店したか。

⑥ 継続購入率

一度購入した商品を継続して使用しているか。

この数字を追っていく。

例えば、

ホームケア説明率90%。

店販提案率70%。

購入率30%。

次回予約率90%。

実来店リピート率85%。

というように分解します。

すると、

「店販が売れない」

「リピート率が低い」

という曖昧な問題ではなく、

どの工程でお客様との関係が途切れているのか

が見えやすくなります。

店販購入比率30%を「売上目標」で終わらせない

例えば、店販購入比率30%を目標にしたとします。

このとき、

「10人中3人に商品を売ろう」

だけでは、スタッフにとって販売ノルマになってしまいます。

そうではなく、

10人全員の髪を診断する。

必要な人には10人全員にホームケアを説明する。

その結果として3人が購入する。

この順番が大切だと思います。

経営者が管理するのも、

結果だけではありません。

購入率が低いなら、

説明しているのか。

悩みを聞いているのか。

必要性を伝えているのか。

使い方まで説明しているのか。

次回来店時に確認しているのか。

という行動まで見ます。

数字を「スタッフを責めるため」に使うのではなく、

改善する場所を見つけるために使う。

これがKPIの役割です。

リピート率が高い美容室は「次回来店まで」を商品にしている

お客様が美容室に求めているのは、

シャンプー1本ではありません。

トリートメント1本でもありません。

本当に欲しいのは、

きれいな髪で過ごせること

だと思います。

そう考えると、

美容室での施術。

アルカリ除去などの後処理。

トリートメント。

ホームケア。

乾かし方。

次回来店。

すべてがつながります。

美容室の価値は、

「今日きれいになった」

だけではなく、

「次回来店まできれいでいられる」

ところまで広げることができます。

ここに店販の本当の役割があります。

店販は利益をつくりながら顧客との関係を深められる

店販を気に入ってリピート予定
 

美容室経営では、

スタッフの給料を上げたい。

材料費も上がっている。

広告費もかかる。

でも利益は残したい。

という課題があります。

その中で店販は、技術売上とは違った形で売上をつくることができます。

ただし、

「利益率がいいから売ろう」

だけでは長続きしません。

大切なのは、

お客様に必要なものを提案した結果として売上が生まれる仕組み

にすることです。

お客様は髪をきれいに維持できる。

スタッフはお客様の髪を長期的に考えられるようになる。

美容室は店販売上が増える。

そして次回来店につながる。

この循環ができれば、

店販は単なる売上アップ施策ではなく、

顧客満足・リピート・利益をつなぐ経営の仕組み

になります。

「商品を売る美容室」ではなく「髪の未来を管理する美容室」へ

店販買ってリピートする予定

僕たちが目指したいのは、

商品をたくさん売る美容室ではありません。

その日だけ髪をきれいにする美容室でもありません。

大切にしているのは、

10年後の髪と地肌を守り、美しさの寿命を伸ばしていくこと。

だから美容室での施術だけではなく、

自宅で何をするのか。

次回いつ来店するのか。

そのとき髪がどうなっているのか。

まで考える必要があります。

店販もその一部です。

次回予約もその一部です。

トリートメントもその一部です。

全部を別々に考えるのではなく、

お客様の髪を長期的にきれいにする一つの仕組み

としてつなげていく。

そうすると、お客様から見た美容室の価値も変わってきます。

「商品をすすめてくる美容室」

ではなく、

「私の髪をこれから先まで考えてくれる美容室」

になっていくと思います。

まとめ|美容室のリピート率と店販は別々に考えない

美容室のリピート率が上がらない。

店販も伸びない。

この二つを別々の問題として考えると、

「もっと次回予約を取ろう」

「もっと商品を売ろう」

という対策になりがちです。

でも、本当に見直したいのはその間にある仕組みです。

お客様の悩みを診断する。

原因を説明する。

美容室で改善する。

自宅でのケア方法を伝える。

必要なホームケアを提案する。

次回来店の理由を伝える。

次回来店時に状態を確認する。

このサイクルをスタッフ全員ができるようにする。

そして、

ホームケア説明率。

店販購入率。

次回予約率。

実来店リピート率。

継続購入率。

という数字で確認していく。

ここまでできれば、

店販は「商品を売る仕事」から「お客様との関係を継続する仕組み」へ変わります。

経営者が見るべきなのは、

「今月、店販がいくら売れたか」

だけではありません。

何人のお客様に必要な提案ができたのか。

そのお客様が次回来店してくれたのか。

半年後、1年後もサロンに通い続けてくれているのか。

ここまで見ることです。

美容室のリピート率を上げたい。

店販も伸ばしたい。

利益も残したい。

スタッフの提案力も高めたい。

それなら、

「もっと売ろう」から始めるのではなく、「次回来店までお客様の髪をどう守るか」から店販を設計する。

そこから始めてみてはいかがでしょうか。